AIで生成した画像を、スマホで使いたいというニーズが急速に高まっています。これまでは高価なソフトや専門知識が必要でしたが、AI画像生成ツールやアプリの登場で、誰でも簡単にプロレベルの画像やイラストを作れるようになりました。
特に、無料で使えるアプリは気軽に試せるため、初心者からSNSユーザー、デザイナーまで幅広く活用されています。
「無料で簡単に使えるなら、ちょっと使ってみたい」
そう思っている人もいるのではないでしょうか?この記事では、iOSとAndroidの両方に対応し、無料で利用できるAI画像生成アプリを3つ紹介します。それぞれの特徴や実際に出力したAI画像、注意点、使い方、活用例などを詳しく解説します。
3つとも、初めて使う人でも簡単に、安心して使えるアプリばかりです。ぜひ、無料AI画像生成アプリを選ぶときの参考にしてください。
画像生成AIアプリとは?
画像生成AIアプリとは、文章(プロンプト)などで出した指示から、AIが自動的に画像を作成してくれるアプリのことです。これまで画像作成はデザインや画像、画像処理ソフトなどの知識が必要であり、専門家の領域でした。しかし現在は画像生成AIによって、専門知識がなくても、スマートフォン1つで高精度な画像を簡単に作れます。
画像生成AIアプリには、以下のような特徴があります。
-
ディープラーニング技術により、学習したデータをもとに画像を構築する
-
スマホアプリでの操作は直感的で、初心者でも扱いやすい
-
プロンプト(指示文)を入力するだけで、多彩なビジュアルを作成できる
-
無料プランでも十分な性能を備えており、有料オプションを使うとさらに高度な機能を使える
画像生成AIは、クリエイティブな作業の効率化やインスピレーション創出にも役立ちます。そのため、個人利用からビジネス活用まで、幅広い場面で注目されています。
iOS&Android対応の無料画像生成AIアプリ3選
本記事では、筆者が実際に使用してみて、機能性が高く初心者にも扱いやすいと感じた、無料で使えるアプリを3つ紹介します。また、同じ文章(プロンプト)で実際に生成した画像もご覧いただきます。
機能、使いやすさ、出力品質、日本語対応などを比較しながら、自分に合った無料の画像生成AIアプリを選ぶ参考にしてください。
3つの画像生成AIアプリを比較
これから紹介する3つのアプリを、主な要素ごとに表にまとめました。
アプリ名 | 対応OS | 料金体系 | 日本語対応 | 特徴 | 向いている人 |
---|---|---|---|---|---|
My Edit | iOS/Android | 無料(毎日3クレジット)または有料(無料トライアルあり) | ○ | シンプルで使いやすい | 初心者、日常的に使いたい人 |
Canva | iOS/Android |
無料(AI画像生成Dream Lab20クレジット、マジック生成50クレジットを1回限り無料配布)または有料(無料トライアルあり) |
◯ | デザインと併用できる | SNS用画像など、他のデザインに組み合わせたい人 |
TryArt Stable | iOS/Android | 完全無料(広告あり) | ○ | 自由度の高い本格画像生成 | 趣味・創作にこだわりたい人 |
それでは、この3つのアプリを順番に紹介していきます。
1. My Edit(旧Vivid AI)|初心者でも使いやすい
My Edit は、少しずつ継続してAI画像を生成したい人におすすめです。
料金体系 |
無料(毎日3クレジット無料配布)または有料(7日間無料トライアルあり) |
対応OS |
iOS/Android |
日本語対応 |
◯ |
提供会社 |
CyberLink |
情報確認・更新日 |
2025年5月1日 |
もともと「My Edit」はブラウザ版のみのサービスで、アプリ版は「Vivid AI」という名称で提供されていました。2025年4月末頃に、「Vivid AI」も「MyEdit」に名称変更され、ブラウザ版と同じ名称となりました。(アプリストア上では「MyEdit」、公式サイトでは「MyEdit Mobile」と表記されています)
ブラウザ版とアプリ版では、機能やクレジットの仕様などが一部異なっています。例えば、毎日配布される無料クレジット数は同じですが、受取日からの利用期限は、ブラウザ版が1ヶ月間、アプリ版は7日間です。
そのため、目的に応じて、以下のサポートページを参照してみるのがおすすめです。
-
MyEditブラウザ版:https://jp.cyberlink.com/support-center/faq/content?id=28466
-
MyEditアプリ版(MyEdit Mobile):https://jp.cyberlink.com/support-center/faq/content?id=28827
特徴
My Edit の主な特徴をまとめました。
クレジット |
毎日無料で3クレジット配布され、利用期限は受取日から7日間です。使用する機能によって消費クレジット数が異なりますが、一般的なAI画像生成は、1回3クレジットで4枚のAI画像を生成できます。 |
登録 | 不要 |
商用利用 | ウォーターマーク(透かし)なしのため商用利用可(詳細確認中) |
画像生成スピード | 3〜5秒程度 |
画像比率 | 1:1 のみ |
作品管理 | 生成した画像の確認や保存ができます。 |
クオリティ | 今回使用した文章(プロンプト)では、クオリティは高いです。 |
主な機能 | AI画像生成、AIビジネス写真、AI着せ替え、AIアニメ、AIシーン、AI背景、AI置き換え、AIスケッチ、AIアート、画像から動画生成など |
メリット
My Edit には、以下のメリットがあります。
- 操作画面がわかりやすく、直感的に操作できるため、初心者でも使いやすい
- 登録不要なので、アプリをインストール後すぐに使える
- スタイルによってはイラストを生成できるため、AIイラストメーカーとして使える
- AIアニメで画像をイラスト化すると、元の画像とイラスト画像を並べてくれる
- アプリ版でCyberLinkアカウントにログインすると、保有しているクレジットをアカウントのクレジットとして合算され、ウェブ版でも同じクレジットを使える
デメリット
一方で、以下のようなデメリットもあります。
- 文章(プロンプト)を10文字以上入力する必要がある
- 無料で使える機能やスタイルは限定されている
- 4歳以上のすべてのユーザーが利用できる設計のため、文章(プロンプト)の制限が強い
- 通信制限などのエラーにより、クレジットの数が0になることがある
実際に生成した画像
My EditのAI画像出力例として、以下の文章(プロンプト)とスタイルで画像生成しました。4枚の画像は、1回の生成でまとめて出力されたものです。(画像圧縮しているため、画質が若干下がっています)
|
※今回紹介するアプリの出力画像は、すべて同じ文章(プロンプト)を使用しています。
2. Canva|デザイン用途と組み合わせやすい
Canvaは、オンラインデザインツールとしても有名です。画像生成とテンプレートや動画編集など、 いろいろな機能を組み合わせて使いたい人に適しています。最初にもらえる無料クレジットを使い切ると、有料にする必要があります。
料金体系 |
無料(AI画像生成Dream Lab20クレジット、マジック生成50クレジットを1回無料配布)または有料(14日間無料トライアルあり) |
対応OS |
iOS/Android |
日本語対応 |
◯ |
提供会社 |
Canva Pty Ltd |
情報確認・更新日 |
2025年6月27日 |
特徴
Canva の主な特徴をまとめました。
クレジット | AI画像生成Dream Labは無料で20クレジット配布され、1クレジットで4枚のAI画像を生成できます。Instagram投稿ページなどの作成画面で使える「マジック生成」では、AI画像を50回無料生成できるので、用途に合わせて使い分けるのがおすすめです。 |
登録 | AppleやGoogleアカウントなどでのログイン、またはアカウント登録が必要です。 |
商用利用 | ウォーターマーク(透かし)なしのため商用利用可(ただし、利用規約を守り、AI生成画像であることを明示することが必要) |
画像生成スピード | 7秒程度 |
画像比率 | 6パターン(1:1、2:1、3:4、4:3、9:16、16:9) |
作品管理 | 生成した画像の確認や保存ができます。 |
クオリティ | 今回使用した文章(プロンプト)では、クオリティは高いです。しかし、歌って踊れるアイドルを生成すると、クオリティが少し低くなりました。海外発アプリなので、日本のアイドルのAI学習が足りない可能性があるかもしれません。 |
主な機能 | AI画像生成、AI背景生成、スケッチや線画から画像に変換、AIアート画像生成、AIスタイル画像生成、AI画像編集など |
メリット
Canva には、以下のメリットがあります。
- 生成したAI画像を使って、SNS投稿ページやプレゼン資料などのデザインを簡単に作れる
- 解像度が高い
- ブラウザ版と同期できるため、複数デバイスで使える
デメリット
一方で、以下のようなデメリットもあります。
- チュートリアルがない
- 細かい位置調整に不向き
実際に生成した画像
CanvaのAI画像出力例として、以下の文章(プロンプト)とスタイルで画像生成しました。4枚の画像は、1回の生成でまとめて出力されたものです。(画像圧縮しているため、画質が若干下がっています)
|
※今回紹介するアプリの出力画像は、すべて同じ文章(プロンプト)を使用しています。
3. TryArt Stable|文章(プロンプト)の自由度が高い
最後に紹介するのは、完全無料で本格的な画像生成が可能な「TryArt Stable」です。自由度の高い生成をしたい人におすすめです。
料金体系 |
完全無料(広告表示あり) |
対応OS |
iOS/Android |
日本語対応 |
◯ |
提供会社 |
Rikuto Komatsu |
情報確認・更新日 |
2025年6月27日 |
特徴
TryArt Stable は Stable Diffusionという画像生成AIモデルを使用しており、日本語のテキストを内部で英語に翻訳して指示を出しています。文章(プロンプト)で細かく指定したり設定を調整したりする自由度の高さが、TryArt Stable の大きな特徴といえるでしょう。
以下に主な特徴をまとめました。
クレジット | クレジットはなく、制限なく何度でも使えます。 |
登録 | 不要 |
商用利用 | 商用利用可 |
画像生成スピード | 30秒程度(広告表示あり) |
画像比率 | 7パターン(1:1、2:3、3:2、3:4、4:3、9:16、16:9) |
作品管理 | 生成した画像の確認や保存、編集ができます。 |
クオリティ | 今回使用した文章(プロンプト)では、クオリティは高くありません。文章(プロンプト)で描写を細かく指定したり、ネガティブプロンプトなども細かく入力したりすると、クオリティが上がります。 |
主な機能 | AI画像生成、高画質化 |
メリット
TryArt Stable には、以下のメリットがあります。
- 完全無料
- 細かなプロンプトの入力の他、ネガティブプロンプトや参考画像の追加、再現度の調整などの細かな設定ができ、自由度が高い
- プロンプト次第で自由に画像生成できる
- 出力画像の高画質化ができ、小さなものなら、AI特有の崩れもこれで解消できる
- クレジットがなく、利用回数などの制限もなく何度も使えるので、失敗を気にせずどんどん使える
デメリット
一方で、以下のようなデメリットもあります。
- 広告の表示が多く、生成時間が長い
- 同じ文章(プロンプト)でも、出力される画像のばらつきが大きい
- 文章(プロンプト)の内容を無視することがある
- 文章(プロンプト)の内容が少ないと、イメージした画像にならない
実際に生成した画像
TryArt StableのAI画像出力例として、以下の文章(プロンプト)とスタイルで画像生成しました。1回の生成で1枚の画像が出力されます。(画像圧縮しているため、画質が若干下がっています)
|
※今回紹介するアプリの出力画像は、すべて同じ文章(プロンプト)を使用しています。
元のプロンプトをもっと詳細な描写がわかるよう変えたり、ネガティブプロンプトや参考画像を追加したりすると、以下のような画像になりました。
AI画像生成アプリの使い方(My Editの例)
「ある程度慣れていないと、AI画像を生成するのは難しそう」
そう思っている人もいるのではないでしょうか?本当に、簡単にAI画像を生成できるのか、My Editを例にして、実際の使い方を見てみましょう。ここでは細かな設定はしないで、一番簡単にできる操作手順を紹介します。
- ホーム画面の「AI画像生成 →」をタップ
- 文章(プロンプト)を入力する
- ②から少し下にスワイプしてスタイルを選択(今回はスナップを選択)
- 「◯◯(選んだスタイル名)を使って生成」をタップ
- 好きな画像を選んで、
・スマホにダウンロードしたいときは、右下ダウンロードマークをタップ
・メールやLINE、Googleドライブなどに直接送りたいときは、左下共有マークをタップ
アプリ内のナビゲーションもわかりやすいので、初めての人も安心して使えると思います。
AI画像生成アプリの選び方と注意点
数あるAI画像生成アプリの中から自分に合ったものを選ぶには、いくつかのポイントを押さえることが重要です。以下に、選ぶ際の視点と利用時に気をつけたい点をまとめます。
アプリ選びのポイント
利用目的や操作性に応じて、以下を基準にアプリを選んでみましょう。
-
使用目的に合った機能があるか(例:SNS投稿/創作活動/ビジネス活用)
-
日本語に対応しているか
-
操作がわかりやすく、簡単に使えるか
-
無料で使える範囲(生成回数、出力画質、スタイル数など)
-
商用利用可か、生成画像の著作権に関する明記があるか
- 生成スピードや精度
無料で使えるAI画像生成アプリの多くは、画像生成枚数などに制限があります。しかし、日常的な用途なら十分に性能が高いです。無料の範囲では心もとない場合は、用途や使用回数などに応じて、有料プランを検討してみるといいかもしれません。
利用時の注意点
AI画像生成アプリは便利ですが、次のような注意点を理解したうえで利用することが大切です。
-
AI画像生成アプリの利用規約や著作権に関する事項は、必ず確認しましょう。AI生成画像であることを明記していなかったり、既存作品と類似していたりすれば、問題になるケースもあります。
-
プロンプトの精度やスタイルの選択によっては、思い通りの画像が生成されないこともあります。
-
個人情報や肖像を含む写真は、慎重に扱いましょう。入力した情報はAIの学習データになることがあります。
特に商用目的で利用する場合には、アプリの利用規約を十分に確認し、規約に沿って対応することが重要です。
AI画像をもっと魅力的に見せるテクニック
生成したAI画像をさらに魅力的に見せたい、多くの人に見てほしいというときは、少し工夫を凝らすといいかもしれません。ここでは、そんなときに役立つアイデアを紹介します。これは人物画像や風景画像だけではなく、イラストでも使えます。SNS投稿や作品作りの参考にしてください。
表現を工夫して差をつける3つのコツ
少しの工夫で、生成AI画像の印象は大きく変わります。以下のテクニックを活用して、オリジナリティあふれる作品づくりを目指してみてください。
-
オリジナリティを意識する:自分ならではの視点を取り入れたプロンプトを使うと、個性が際立ちます。
-
アニメ風・キャラ風加工を取り入れる:SNSで映えるプロフィール画像や投稿に効果的です。
-
幻想的な背景や構図を加える:背景を幻想的なものや変えるなど、現実とは異なる雰囲気を演出すると、より印象的になります。
これらの工夫を加えることで、単なる生成AI画像ではなく、自分の世界観を反映した独自の作品にできます。
SNS映えを狙うなら
AI画像はSNSでの活用にも適しています。より多くの人に見てもらうために、工夫を凝らしてみましょう。
-
投稿にテーマやシリーズ性を持たせると、フォロワーに覚えてもらいやすくなります。
-
「#AIイラスト」「#AIアート」「#写真加工」「#VividAIイラスト」などの専用ハッシュタグを活用することで、投稿を見つけてもらいやすくなります。
-
AI生成画像を、ストーリーズやリールなどの短尺動画にまとめてみるのもいいでしょう。動きのあるコンテンツは、より多くの人の目に留まりやすく、拡散もしやすくなります。
これらのポイントを意識することで、生成した画像の魅力を最大限に引き出し、SNS上での反応やシェアを促せるでしょう。
AI画像生成の活用事例
AI画像生成は遊びや趣味だけでなく、実際の仕事やプロジェクトでも、以下のように活用されています
-
SNSやブログのアイキャッチ画像制作
-
ECサイトの商品紹介画像の下絵や構図作成
-
イラスト制作や漫画のラフスケッチ生成
-
ゲームやアニメの背景・キャラクター案のビジュアル化
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広告やプレゼン用資料に掲載する視覚素材の作成
こうした使い方は、すでに多くの企業やクリエイターが取り入れています。今後は、より一般的なツールとして定着していくでしょう。
まとめ|無料で始めるAI画像生成アプリ活用
AI画像生成アプリは、創作活動やSNS投稿を支える強力なツールとして、今後ますます普及が進むと考えられます。この記事で紹介した3つの無料アプリは、それぞれ異なる特徴と使いやすさを持ち、初心者からこだわり派まで幅広いニーズに対応しています。
まずは自分の目的と使い方に合ったアプリを1つ選び、実際に文章(プロンプト)を入力して、画像生成を試してみましょう。あなたのアイデアが、一枚の画像になる過程を楽しんでください。
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