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生成AIパスポートは難しい?初心者向けに試験概要を解説

生成AIパスポートは難しい?初心者向けに試験概要を解説

生成AIパスポートの合格率は、2026年に実施された3回とも8割前後です。ただしGUGAは合格基準を公表していないため、何点取れば合格できるかはわかりません。

 

判断材料になるのは、公開されている出題範囲です。公式シラバスは5章136項目あり、そのうち何章が自分にとって未知の内容かによって、読む量が大きく変わります。

 

「合格率8割と聞いても、自分が受かるか不安だ」

「何をどれだけ勉強すればよいのかわからない」

このような悩みを持つ人もいるのではないでしょうか。

 

本記事では生成AIパスポートの難易度を、合格率と出題範囲の両面から解説します。併せて試験概要や学習の進め方、次に検討できる資格も紹介します。

生成AIパスポートとは?資格の位置づけと向いている人

生成AIパスポートは生成AIの基礎知識やリスク、活用方法を学べる初心者向けの民間資格です。生成AIを仕事で使い始める前に、まず押さえておきたい内容を学びやすい点が特長です。

 

ここでは、生成AIパスポートの概要と、どのような人に向いているかを解説します。

生成AIパスポートとは初心者向けの民間資格

生成AI活用普及協会トップページ

出典:生成AIパスポート|生成AI活用普及協会(GUGA)

 

生成AIパスポートは、一般社団法人 生成AI活用普及協会(GUGA)が主催する、生成AIに関する基礎知識やリテラシーを認定する民間資格です。生成AIに関する基礎知識や動向、活用方法だけではなく、情報漏洩や権利侵害などの注意点まで、AI初心者が最低限押さえておきたいリテラシーを体系的に習得できます。

 

公式サイトの累計受験者数・累計有資格者の推移によると、2023年10月の第1回以降、受験者数は着実に増えており、2026年6月試験の時点で累計受験者数は約11万5千人、累計有資格者は約9万人に達しています。

 

生成AIパスポートの累計受験者数・累計有資格者の推移

出典:生成AIパスポート(一般個人向け)|生成AIリスクを予防する資格試験

 

このような推移は、生成AIパスポートの認知度の向上と、生成AIリテラシーを証明する資格という社会的な注目度の高まりを裏付けているといえるでしょう。

生成AIパスポートはどんな人に向いているか

生成AIパスポートは、仕事で生成AIを使い始める前に基礎を押さえたい人に向いています。すでに実務で深く使いこなしている人というよりは、生成AIの基礎やこれから使っていくための土台を作りたい人向けの資格です。

 

たとえば、次のような人に向いています。

 

  • 生成AIをこれから学び始める人
  • 社内で生成AI活用の基本を揃えたい担当者
  • 生成AIのリスクも含めて学びたい人
  • 次に別のAI資格へ進む前に基礎を固めたい人

 

何から学べばよいか迷っている場合は、最初の一歩として選びやすい資格です。

合格率だけでは決まらない、生成AIパスポートの難易度の測り方

生成AIパスポートの合格率は公表されていますが、合格基準と学習時間の目安は公表されていません。ここでは、公開されている情報から自分にとっての難易度を測る方法を解説します。

合格率は3回連続で8割前後

GUGAが公表している直近の合格率は、2026年2月試験78.84%4月試験79.35%6月試験79.90%です。3回連続で8割前後を維持しています。

 

ただし、この数値だけを見て、自分も受かると判断はできません。合格率は受験した人全体の割合であり、どのような人が受けているかまでは公表されていないためです。

合格基準は公表されていない

GUGAは合格基準を公表していません。公式サイトのよくある質問には「合否に関する基準点や採点の詳細については開示しておりません」と記載されています。

 

また生成AIパスポートに関する解説サイトでは、「正答率80%程度」「60問中48問正解」といった数値が紹介されることがありますが、いずれも出典はGUGAではありません。何点取れば合格かを前提に学習計画を立てることはできない、と考えておくほうがいいでしょう。

出題範囲は5章136項目にわたる

出題範囲は、公式シラバスで公開されています。2026年2月試験から適用されているシラバスは5章構成で、学習項目は合計136項目です。

※項目数は公式シラバスの「学習項目」欄を数えた値です。

 

  • 第1章 AI(人工知能)/20項目:AIの定義、機械学習とディープラーニングの仕組み、AIの歴史
  • 第2章 生成AI(ジェネレーティブAI)/31項目:生成モデルの種類と、ChatGPTをはじめとする主要な生成AIの系譜
  • 第3章 現在の生成AI(ジェネレーティブAI)の動向/15項目:文章・画像・音声・動画それぞれの生成AIの最新動向と、ディープフェイクなどのリスク
  • 第4章 情報リテラシー・基本理念とAI社会原則/36項目:情報セキュリティ、個人情報保護法、著作権・不正競争防止法、AI社会原則、AI新法
  • 第5章 テキスト生成AIのプロンプト制作と実例/34項目:プロンプトの基礎と、ビジネスでの使い方

 

第1章・第2章にはニューラルネットワークやTransformerといった技術用語が、第4章には2025年6月に公布されたAI新法が含まれます。

 

試験時間は60分、四肢択一式(一部複数選択を含む)60問なので、問われるのは知識です。なお、章ごとの出題比率や配点は公表されていません。

勉強時間の目安も公式には示されていない

GUGAは学習時間の目安も公表しておらず、公式サイトの試験概要にもよくある質問にも記載されていません。

 

解説サイトでは15〜20時間程度と紹介されることが多いものの、これは公式の目安ではありません。前提となる知識量で必要な時間は変わるので、そのまま自分に当てはめないほうがよいでしょう。

知らない章の項目数で、読む量の見当がつく

合格基準も勉強時間の目安も公表されていませんが、出題範囲は学習項目のレベルまで公開されています。章ごとの出題比率はわからないですが、項目数は数えられるため、読む量の見当はつきます。

 

自分が知らない章の項目数を数え、全項目数の136で割ってみてください。第1章・第2章がまるごと未知なら51項目で全体の約4割、第4章の法律部分だけが未知なら30項目弱で2割強です。

 

たとえば、社内の情報取り扱いルールや著作権の注意喚起を読んだことがあるなら、第4章のうち個人情報保護の6項目と権利関係の10項目は見覚えのある内容から入れます。一方、AI社会原則とAI新法の11項目は2025年に整備されたばかりで、初見になる人が多いかもしれません。

 

ChatGPTは使っていても仕組みを学んだことがなければ、第1章・第2章の51項目がまるごと新しい内容になります。

 

教材は、公式テキスト「生成AIパスポート公式テキスト」の第4版が2026年2月適用のシラバスに対応しています。範囲の抜け漏れを防ぎたいなら、この公式テキストから始めるのが良いでしょう。また、公式認定の問題集「生成AIパスポート テキスト&問題集」も出版されています。

 

理解度を確かめたいときは、公式クイズアプリという手もあります。◯✕形式で試験内容を無料体験でき、生成AI活用普及協会(GUGA)の公式LINEアカウントから登録すれば誰でも利用できます。

 

受験を迷っている段階なら、まず第1章・第2章の問題に触れてみてください。自分にとっての難易度が具体的にわかります。

生成AIパスポートの試験概要

生成AIパスポート試験を受けようと思ったら、まずは受験方法や試験の形式を確認しておくと準備を進めやすくなります。特に日程や申込期間は、受験前に必ず確認しておきましょう。

 

ここでは受験方法や試験日程の確認方法、受験料や試験形式について解説します。

自宅やオフィスで受験できるオンライン試験

生成AIパスポートは、IBT方式で行われます。

解説:IBT方式

Internet Based Testingの略称で、インターネットを通じて自身のパソコンやスマートフォンで受験する試験です。

オンラインで受験できるため、働きながらでも予定を立てやすい点が特長です。受験環境によっては、事前確認が必要になる場合があります。申込前に、受験に必要な環境や注意事項を公式案内で確認しましょう。

試験日・日程の確認方法

生成AIパスポートの試験は、年複数回実施されています。試験日程や申込期間は変更されることがあるため、生成AIパスポート|生成AI活用普及協会(GUGA)で最新情報を確認してください。特に、申込期限や受験案内は見落としやすいため、日程とあわせて確認しておきましょう。

 

受験料も同じページに掲載されているため、日程と併せて確認しておくと申込時に迷いません。

生成AIの資格を取る3つのメリット

生成AIの資格を取ると、知識を学ぶだけでなく、業務で使う前の基礎固めにもつながります。特に生成AI初心者にとっては、何を学ぶべきか、どんなことを知っておくといいのかがわかりやすいのが大きな利点です。

 

ここでは、生成AIの資格を取る主なメリットを3つ紹介します。

生成AIの基礎知識を学べる

生成AI初心者にとって、何から学習を始めればいいかがわからないという悩みは、学習を始める上で大きな障壁の一つです。しかし、テキストや問題集を順番に進めることで、基礎知識から応用スキルまで一通り学習できます。独学では抜けやすい内容も、資格のための学習なら順番に学べます。

 

特に生成AIを業務で使う場合は、便利さだけでなくリスクも理解しておくことが重要です。資格学習を通じて、実務で必要になる基礎知識を押さえやすくなります。

知識やスキルを示しやすい

生成AIの資格を取得すると、どの範囲を学んだかを社内外で説明しやすくなります。特に生成AI初心者で、これから生成AIを活用していく段階では、どこまで学んだかを相手に示す材料になるはずです。

学んだ内容を業務で生かしやすい

生成AIの資格で学ぶ内容は、日々の業務とつなげやすいものが多くあります。例えば、生成AIを使う場面やそのときの注意点を知ることで、実務に活かしやすくなります。

 

生成AIは便利な一方、使い方を誤ると思わぬトラブルにつながる恐れもあります。そのため、基礎知識を持ったうえで活用することは、とても大切です。

生成AIパスポートの次に検討できるAI・IT系資格3つ

生成AIパスポートで基礎を押さえたあと、どの方向に広げるかで選ぶ資格は変わります。ここでは、方向性の異なる3つの資格を紹介します。

ITパスポート:IT全般の知識を高められる

ITパスポートは、情報処理推進機構(IPA)が主催するITに関する基礎的な知識を学べる国家資格です。

 

【ITパスポート試験】情報処理推進機構

出典:【ITパスポート試験】情報処理推進機構

 

CBT方式で、試験時間は120分です。

解説:CBT方式

各都道府県にある試験会場のPCを使って行う試験です。

おもな出題内容は以下の通りです。

 

  • 新しいIT技術(AI、ビッグデータ、IoT など)
  • 新しい手法(アジャイルなど)の概要に関する知識
  • 経営戦略、マーケティングなど経営全般
  • ITの知識(セキュリティ、ネットワークなど)
  • プロジェクトマネジメントの知識

 

ITパスポートは、生成AIを含むIT全般の知識を幅広く学べるだけでなく、IT入門者向けの国家資格として知名度も高いです。そのため、IT業界へキャリアチェンジしたい人にも向いています。

G検定:AIに関する知見をさらに深められる

G(ジェネラリスト)検定は、一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)が主催するAI・ディープラーニングの活⽤リテラシーを認定する民間資格です。

 

G検定とは - 一般社団法人日本ディープラーニング協会

出典:G検定とは – 一般社団法人日本ディープラーニング協会【公式】

 

オンライン試験(年6回・100分)と会場試験(年3回・120分)があります。

解説:IBT方式

自宅や職場などのPCを使い、オンラインで行う試験です。

おもな出題内容は以下の通りです。

 

  • 人工知能の定義や動向
  • 機械学習・ディープラーニングにおける概要と応用例
  • AIプロジェクトの進め方、データの収集・加工・分析・学習
  • AIに必要な数理・統計知識
  • AIに関する法律・倫理

 

G検定では、人工知能から機械学習・ディープラーニングまで、AIに関する知識・実用スキルをさらに深められます。また、G検定の次のステップとして「E(エンジニア)資格」というAIエンジニア向けの資格もあります。

 

AIの知見を深めたい人だけではなく、AIを専門職にしたい人にもおすすめです。

PEP検定:生成AIの実務レベルを上げられる

Prompt Engineering Professional(PEP)検定は、一般社団法人日本プロンプトエンジニアリング協会が主催する、ChatGPTをはじめとする生成AIの業務活用スキルを認定する民間資格です。

 

PEP検定 - 日本プロンプトエンジニアリング協会

参照:PEP検定 – Prompt Engineering Professional

 

CBT方式で、試験時間は60分です。

解説:CBT方式

各都道府県にある試験会場のPCを使って行う試験です。

おもな出題内容は、以下の通りです。

 

  • 生成AI・大規模言語モデル(LLM)の基礎
  • プロンプトエンジニアリングの基本概念と技術
  • 生成AIツールの効果的な活用方法・実務での応用
  • 生成AIモデルのカスタマイズ手法
  • 倫理・リスク管理・法律上の考慮事項

 

PEP検定は資格取得を通じて、業務効率向上やDX推進など実務の現場で活躍できる生成AIスキルを習得できます。

まとめ:生成AIパスポートの勉強量は、知らない章がどれだけあるかで変わる

生成AIパスポートの合格率は、3回連続で8割前後です。ただしGUGAは合格基準も学習時間の目安も公表していないため、この数値だけで自分が受かるかどうかは判断できません。

 

難易度を想定する手がかりは、公開されている出題範囲だけです。公式シラバスは5章136項目で、そのうち自分が知らない章がどれだけあるかによって、必要な勉強量は変わります。社内ルールや著作権に触れる機会がある人と、AIの仕組みを初めて学ぶ人とでは、同じ試験でも読む量が違います。

 

自分にとってどれくらいの勉強量になりそうか、公式シラバスを開いて、知らない章がどこにあるかを確認してみてください。