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生成AI資格のメリットは?初心者におすすめの生成AIパスポートも解説!

2025.8.28

2025.9.2

生成AI資格のメリットは?初心者におすすめの生成AIパスポートも解説!

「スキルアップのために生成AIを学習したいけど、使いこなすのが難しそう」

「社内で生成AIを活用できる人材を増やすために、教育できる体制を整えたい」

こんなお悩みはありませんか?

 

ChatGPTをはじめとする生成AIツールの発展により、資料作成・アイデア出し・翻訳などさまざまな業務を自動化できるようになりました。一方で、生成AIを業務で取り入れるには、基礎知識から活用スキル・リスクマネジメントまで高いAIリテラシーが求められます。

 

そこで本記事では、生成AIスキルをこれから身につけたい人に向けて、生成AIの資格を取るメリットと初心者向けの資格である生成AIパスポートについて解説します。また、生成AIパスポート取得後の中級者へのステップアップにおすすめの資格も紹介します。

 

資格取得を通じて生成AIの知識・スキルを身につけることで、キャリアアップを実現したりビジネスチャンスに繋げたりすることが可能です。ぜひ、最後までご覧ください。

生成AIの資格を取る3つのメリット

生成AIの知識・スキル習得を効率的に進めるためには、生成AI初心者向けの資格を取ることがおすすめです。生成AIの資格を取るメリットには、以下の3つが挙げられます。

 

  1. 最新の生成AI技術を体系的に学べる
  2. 生成AIに関する知識やスキルを証明できる
  3. 学んだ知識を日々の業務に応用できる

 

それぞれのメリットについて、詳しく見ていきましょう。

最新の生成AI技術を体系的に学べる

生成AI初心者にとって「何から学習を始めればいいかがわからない」という問題は、学習を始める上で大きな障壁の一つです。しかし、資格取得の学習では、テキストや問題集を順番に進めることで、基礎知識から応用スキルまで幅広い分野を体系的に習得できます。

 

「資格試験に合格するために必要なところを必要なだけ学ぶ」ことで、迷うことなく学習を進めましょう。

生成AIに関する知識やスキルを証明できる

資格とは、自身の知識やスキルを客観的に証明するもっとも有効な手段の一つです。AIを活用できる人材である・AI人材の育成に力を入れている組織であることが証明できるため、社内評価の向上・ビジネスチャンスの拡大が期待できます。

 

資格取得を通じて、自身の知識やスキルを積極的にアピールしましょう。

学んだ知識を日々の業務に応用できる

生成AIのスキルは、以下のような幅広い業務に活用されています。

 

  • 文書作成
  • 画像生成
  • 多言語翻訳
  • テキスト要約
  • アイデア出し
  • データ分析

 

生成AIの資格では、実践的な活用方法や最新動向などが幅広く出題されることから、資格学習を通じて業務に応用できる知識・スキルを習得できます。一方で、資格取得を通じて得た知識・スキルを日々の業務の中で確実に活かすためには、「自身のレベル・目的にあった資格を選ぶ」ことが重要です。

 

そこで、生成AI初心者におすすめ資格である「生成AIパスポート」を紹介します。

生成AI初心者におすすめの資格:生成AIパスポート

生成AIを初めて学ぶ方で、どの資格を選ぶべきか迷っている人には「生成AIパスポート」がおすすめです。

 

生成AIパスポートとは、生成AI活用普及協会(GUGA)が実施するAI初心者向けの資格です。おすすめする理由には、以下の3つが挙げられます。

 

  1. 生成AIを基礎から実践までを網羅的に学習できる
  2. 受験者数が多く社内外でアピールしやすい
  3. 生成AI初心者でも合格が狙える

 

生成AIパスポートの概要とおすすめポイントについて、詳しく見ていきましょう。

生成AIパスポートとは、受験者数2万人を超える初心者向けの民間資格

生成AI活用普及協会トップページ

出典:生成AIパスポート|生成AI活用普及協会(GUGA)

 

「生成AIパスポート」は、一般社団法人 生成AI活用普及協会(GUGA)が主催する生成AIに関する基礎知識やリテラシーを認定する民間資格です。生成AIに関する基礎知識や動向、活用方法に加え、情報漏洩や権利侵害などの注意点まで網羅し、AI初心者が最低限押さえておきたいリテラシーを体系的に習得できます。

 

公式サイトの累計受験者数・累計有資格者の推移によると、2023年10月の第1回以降、受験者数は着実に増えており、2025年6月時点で累計受験者数は約2万7千人、累計有資格者は約2万1千人に達しています。

 

生成AIパスポートの累計受験者数・累計有資格者の推移

出典:生成AIパスポート(一般個人向け)|生成AIリスクを予防する資格試験

 

このような推移は、生成AIパスポートの認知度の向上と、生成AIリテラシーを証明する資格という社会的な注目度の高まりを裏付けているといえるでしょう。

おすすめの理由1:生成AIを基礎から実践までを網羅的に学習できる

出題範囲は、生成AIの基礎知識から活用方法、情報漏洩・権利侵害などのリスクまで多岐に渡ります。資格取得を通じて、生成AI初心者が最低限押さえておきたいリテラシーを体系的に学習できるため、「何をどこまで学べばいいか」に悩むことがありません。

 

出題範囲の詳細は、生成AI活用普及協会(GUGA)公式サイトのシラバスに記載されており、PDFでダウンロード可能です。少しでも気になった方は、シラバスに目を通してみることをおすすめします。

おすすめの理由2:受験者数が多く社内外でアピールしやすい

生成AIパスポートの受験者数と有資格者数は、生成AIに特化した国内の資格の中では、最大の規模を誇ります。そして、公式サイトによると、受験者の年代・業種も多種多様であることがわかりました。

 

生成AIパスポートの年代別・業種別グラフ

出典:生成AIパスポート(一般個人向け)|生成AIリスクを予防する資格試験

 

幅広い年齢・業界で認知されていることから、社内でのキャリアアップのみでなく、他業種へのキャリアチェンジでも生成AIスキルをアピールしやすい資格であることがわかります。

 

「生成AIを武器にビジネスチャンスを拡大したい」と考える事業者にとっても、生成AI人材の教育に力を入れている組織としてアピールするのに有効です。

おすすめの理由3:生成AI初心者でも合格が狙える

プレスリリースによると、2025年6月試験では、受験者数10,759名・合格者8,300名で、合格率は77.14%であることがわかりました。

 

他の資格の合格率目安は、日商簿記3級:約40%・ITパスポート:約50%と言われているため、合格率は他の資格に比べて高い傾向にあります。

 

また、出題範囲は幅広いものの、公式テキスト・問題集・クイズアプリなど教材が豊富であることから、一人ひとりのスタイルにあった学習が可能です。確実に合格するためには、開催形式・出題範囲などの試験概要・効率の良い学習方法などを事前に理解しておくことが必要です。

 

そこでこの後、生成AIパスポートに合格するために押さえておきたいポイントを解説します。

生成AIパスポートを取るために押さえておきたいポイント3つ

生成AIパスポートの資格を取るために押さえておきたいポイントは、以下の3つです。

 

  1. 自宅やオフィスで受験できるオンライン試験
  2. 試験は年3回
  3. 学習するなら公式テキストとクイズアプリがおすすめ

 

それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。

自宅やオフィスで受験できるオンライン試験

IBT方式で、試験時間は60分・問題数は60問、4択形式で出題されます。

解説:IBT方式

Internet Based Testingの略称で、インターネットを通じて自身のパソコンやスマートフォンで受験する試験です。

 

試験期間内であれば都合の良い日時を選択可能で、自宅・オフィスなどインターネット環境のある静かな場所であればどこでも受験できます。

 

出題範囲は、シラバスによると以下の全5章で構成されています。

 

  大項目

中項目

第1章

AI(人工知能)

  • AI(人工知能)の定義
  • AIに知能をもたらす仕組み
  • AIの種類
  • AIの歴史
  • シンギュラリティ(技術的特異点)
第2章 生成AI(ジェネレーティブAI)
  • 生成AI(ジェネレーティブAI)とは
  • ChatGPT
第3章 現在の生成AI(ジェネレーティブAI)の動向
  • 生成AIが出来ることと主なサービス
  • ディープフェイク(深層偽造)技術
第4章 情報リテラシー・基本理念とAI社会原則
  • インターネットリテラシー
  • セキュリティとプライバシー
  • 個人情報保護の観点
  • 制作物に関わる権利
  • AIを取り巻く理念と原則・ガイドライン
第5章 テキスト生成AIのプロンプト制作と実例
  • LMとLLM
  • プロンプティングの基礎
  • LLMプロンプティングの実践
  • テキスト生成AIを用いたビジネス応用
  • テキスト生成AIの不得意なこと

参照:生成AIパスポート試験シラバス

 

AIに関する基礎知識から情報リテラシー・ビジネスへの応用まで、幅広く出題されていることがわかります。

試験は年3回

生成AIパスポート|生成AI活用普及協会(GUGA)によると、試験は年3回(2月・6月・10月)実施されます。申込みは、各試験日の約4か月前から可能です。

 

開催月 申込期間 受験期間
2月 10月1日0:00〜1月31日23:59 2月1日0:00〜2月29日23:59
6月 2月1日0:00〜5月31日23:59 6月1日0:00〜6月30日23:59
10月 6月1日0:00〜9月30日23:59 10月1日0:00〜10月31日23:59

 

受験資格は不要で、年齢や職業を問わず誰でも受験できます。受験料は11,000円(税込)で、学生の場合は5,500円(税込)です。企業で団体受験する場合は、最大20%割引になります。

学習するなら公式テキストとクイズアプリがおすすめ

生成AIパスポートの公式教材として、「生成AIパスポート公式テキスト」が出版されています。

 

生成AIパスポート公式テキスト

出典:生成AIパスポート公式テキスト第3版– 生成AI活用普及協会 公式オンラインショップ

 

また、公式認定の問題集として「生成AIパスポート テキスト&問題集」が出版されています。

 

改訂版 生成AIパスポート テキスト&問題集

出典:改訂版 生成AIパスポート テキスト&問題集 | 一般社団法人 生成AI活用普及協会(GUGA)

 

テキストで必要な知識を学び、学んだ知識をもとに問題集を繰り返し解くことで、理解度の向上・記憶の定着を図りましょう。

 

また、公式クイズアプリもあり、◯✕形式で試験内容を無料体験できます。

 

生成AIパスポートAIクイズアプリ

出典:生成AI活用普及協会(GUGA) | LINE 公式アカウント

 

こちらからLINE登録を行うと、誰でも気軽に利用できます。興味があるけど受験するか迷っている人は、まずクイズアプリを試してみてはいかがでしょうか?

 

生成AIパスポートを取得できたら、生成AI初心者から中級者へ向けてさらなるスキルアップが重要です。そこで次に、生成AIパスポートの次のステップにおすすめの資格を紹介します。

生成AIパスポートの次に狙いたいおすすめ資格3選

生成AIパスポートで基礎を身につけたあとに、中級者へステップアップするためにおすすめの資格は次の3つです。

 

  1. ITパスポート
  2. G検定
  3. PEP検定

 

どの資格を選ぶべきかは今後の目的・キャリアパスによって異なります。それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。

ITパスポート:IT全般の知識を高められる

「ITパスポート」は、情報処理推進機構(IPA)が主催するITに関する基礎的な知識を学べる国家資格です。

 

【ITパスポート試験】情報処理推進機構

出典:【ITパスポート試験】情報処理推進機構

 

CBT方式で、試験時間は120分・問題数は100問、4択式で出題されます。

解説:CBT方式

各都道府県にある試験会場のPCを使って行う試験です。

おもな出題内容は以下の通りです。

 

  • 新しいIT技術(AI、ビッグデータ、IoT など)
  • 新しい手法(アジャイルなど)の概要に関する知識
  • 経営戦略、マーケティングなど経営全般
  • ITの知識(セキュリティ、ネットワークなど)
  • プロジェクトマネジメントの知識

 

生成AIを含むIT全般の知識を幅広く学べるだけでなく、IT入門者向けの国家資格として知名度も高いことから、IT業界へのキャリアチェンジにも有効です。

G検定:AIに関する知見をさらに深められる

「G(ジェネラリスト)検定」は、一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)が主催するAI・ディープラーニングの活⽤リテラシーを認定する民間資格です。

 

G検定とは - 一般社団法人日本ディープラーニング協会

出典:G検定とは – 一般社団法人日本ディープラーニング協会【公式】

 

IBT方式で、試験時間は120分・問題数は160問程度、多肢選択式で出題されます。

(ただし2025年10月に限り、IBT方式に加えて各都道府県での会場試験も実施されています。)

解説:IBT方式

自宅や職場などのPCを使い、オンラインで行う試験です。

おもな出題内容は以下の通りです。

 

  • 人工知能の定義や動向
  • 機械学習・ディープラーニングにおける概要と応用例
  • AIプロジェクトの進め方、データの収集・加工・分析・学習
  • AIに必要な数理・統計知識
  • AIに関する法律・倫理

 

人工知能から機械学習・ディープラーニングまで、AIに関する知識・実用スキルをさらに深められます。また、G検定の次のステップとして「E(エンジニア)資格」というAIエンジニア向けの資格が開催されています。

 

AIの知見を深めたい人だけではなく、AIを専門職にしたい人にもおすすめです。

PEP検定:生成AIの実務レベルを上げられる

Prompt Engineering Professional(PEP)検定は、一般社団法人日本プロンプトエンジニアリング協会が主催する、ChatGPTをはじめとする生成AIの業務活用スキルを認定する民間資格です。

 

PEP検定 - 日本プロンプトエンジニアリング協会

参照:PEP検定 – Prompt Engineering Professional

 

CBT方式で、試験時間は60分・問題数は100問、択一選択式+多肢選択式で出題されます。

解説:CBT方式

各都道府県にある試験会場のPCを使って行う試験です。

 

おもな出題内容は、以下の通りです。

 

  • 生成AI・大規模言語モデル(LLM)の基礎
  • プロンプトエンジニアリングの基本概念と技術
  • 生成AIツールの効果的な活用方法・実務での応用
  • 生成AIモデルのカスタマイズ手法
  • 倫理・リスク管理・法律上の考慮事項

 

2025年4月23日に開始したばかりの試験ですが、資格取得を通じて業務効率向上やDX推進など実務の現場で活躍できる生成AIスキルを習得できます。

まとめ:生成AI初心者が資格取得を目指すなら、生成AIパスポートから始めよう

生成AIの資格取得には体系的に学習できる、スキルを証明できる、業務へ応用できるというメリットがあります。ただし学習で挫折せず、日々の業務で知識を活かすためには、自分のレベルや目的に合った資格を選ぶことが重要です。

 

生成AI初心者やどの資格から始めればよいか迷っている方は、まずは生成AIパスポートに挑戦してみてはいかがでしょうか。基礎を固めて、生成AIを安心して実務に活用するための一歩を踏み出しましょう。